大人の事情が盛り込まれている物語『うさぎ王子』

うさぎ王子』(作:A.A.ミルン、絵:メアリ・シェパード、篠崎書林)。
「作者はA.A.ミルン」。どこかで聞いたことあるなと思ったのと、『思いがけない贈り物』がきっかけで物語の本を他にも読んでみたくて読み終わったので備忘録。

この本は、2つの物語を収録。1つ目は、うさぎ王子。王様の跡継ぎ応募にうさぎが参加するお話。2つ目は、わらわない王女。王様が王女様を笑わせる人を募集するお話。
「クマのプーさん」を書いたA.A.ミルンと「メアリーポミンズ」の挿絵を描いたメアリ・シェパードがコラボしていて、お話と挿絵の両方を楽しみながら読める。

本書を読み終わって感じたことをいくつかピックアップすると・・・

  • 児童書の共通点「動物がしゃべることに驚かない」。誰か驚かないのかな。
  • うさぎ王子は読んでいくなかで「がんばれー!」とつい応援したくなる。
  • わらわない王女は「もうそろそろこのイベントを終わらせていいんじゃ・・・」とツッコミ入れたくなった。

どちらの物語にしても大人の事情を感じる物語だった。最後はハッピーエンドだけど、なんだか大人の「ずるさ」みたいなものがあって、スッキリするようでスッキリしなかった。
ただ、前回読んだ『早大院生と考えた文章がうまくなる13の秘訣』に書いてあった小説の構成「現在―過去―未来」が当てはまる易しい内容。構成の分析練習には良い本だった。
大人になってから読むと、違ったことを感じる体験をできた物語。

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